最近のハリウッド映画はリメイク・リブート・実写化ばかり?

最近のハリウッド映画はリメイク・リブート・実写化ばかり?

ここ数年、ハリウッド映画の新作は過去作のリメイク・リブート・実写化されていることが多いと思いませんか?

そもそも、映画のリメイクとは過去作をストーリーはほぼそのまま、キャストを変えて撮り直すこと、リブートは過去作に新しい解釈やコンセプトを取り入れること、実写化はアニメーションやコミックのストーリーを実際の俳優さんが演じることです。

個人的には、こういった作品は過去に人気のあったヒット作が対象になるので、新しい映像技術を観ることができるし、ストーリーに関しても失敗は少ないと思うので、全然楽しめています。

しかしながら、完全新作の映画って最近はあまり聞かないですよね?続編やリメイク作品ももちろんいいですが、新鮮で斬新なストーリーも見たい!と思うのが本音でもあります。

そこで今回は、なぜ最近のハリウッド映画にリメイク・リブートが多いのか、その傾向について考察していきたいと思います。

ディズニー実写化の成功

上記のような現象の理由の一つとして、ディズニー作品実写化の成功は大きかったと思います。

2015年に公開された、『シンデレラ』ですが、今でも当時の感動を覚えています。

ディズニーの中核であるキャラクターをどんなキャストで撮影するんだろう、音楽はそのまま使うのか、魔法はどうやって表現するんだろうと不安と期待が入り混じっていました。

実際に映画館に見に行った時は、ディズニーならではのキラキラした映像と少女がプリンセスになっていく表現に圧巻されました。元のキャラクターを壊すことなく、現代人にも受け入れられやすいようなストーリーがとても素敵でした。特に魔法でドレスアップするシーンは実写ならではのカメラワークで見惚れてしまうぐらい・・・!

その後は、『ライオンキング』『美女と野獣』『アラジン』などヒット作を次々に実写化することで、子どもだけではなく幅広い世代を取り込み成功に導きました。

新規タイトルは集客が難しい?

私は全てのジャンルの映画を見るかというと、そうではありません。話題の俳優さんがキャストにいたり、予告編を見て面白そうだなと思ったら映画館に行くようにしています。おそらく皆さんもそうだと思いますが、全くストーリーが分からない新作映画よりは、人気シリーズの続編を観た方が、絶対楽しめるという安心感がありませんか?少なくとも私は保守派なのでそう思うことがよくあります。

2022年のハリウッド映画の売り上げは、1位『トップガンマーヴェリック』137.3億円、2位『ジュラシックワールド 新たなる支配者』63.2億円、3位『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』46.0億円と全て人気作の続編がランクインしてるんです。

この結果を見ると、制作側もせっかく制作費を注ぎ込んだ新作映画でヒット率が低い場合はどうしよう、となかなか現実的な問題が出てくるのではないでしょうか。

ただ、ヒット作の続編は需要があるので、ある意味ではしっかりとしたマーケティング戦略な事は明らかです。

動画配信サービスの定着

NetflixやAmazonプライム・ビデオ、U-NEXTなどの有料動画配信サービスの利用者数は年々右肩上がりになっており、私の周りにも利用していない人はいないぐらい人気になりました。

また、今ではテレビにこれらが内蔵されており、スマホよりも大きな画面で映像を十分に楽しむことができます。

動画配信サービスでは、映画館での上映が終了した作品が追加され、会員であれば誰でも観ることが可能になります。なので気になっていた新作の映画を映画館に観に行くのではなく、配信されてから家でゆっくり見たいという声も増えてきているようです。確かにその映画があまり好みではなかった場合にはコスト的にも気持ち的にもダメージは少ないですよね。

映画館で観なくても映画を楽しめる環境が増えてきたからこそ、集客率が不透明な新作映画を出すのはリスクが大きいのかもしれません。

リメイクで過去作にも注目が集まる

人気シリーズのリブートやリメイクの作品が出ると、過去作を再度観て、ストーリーを振り返る方は少なくありません。

私の好きなジャンルはミュージカル映画ですが、1961年に公開された『ウエストサイド物語』が2022年にスティーヴン・スピルバーグ監督によりリメイク作品が発表され、パワーアップした映像とダンスにとてもワクワクしたのを覚えています。。特に序盤の「ジェッツ」と「シャークス」のダンスは圧巻です・・・!

また、リメイク版『ウエスト・サイド・ストーリー』は第94回アカデミー賞で主要7部門でノミネートされ、大々的ヒットとなりました。

リメイク作がヒットすると前作への関心も高まり、昔の映画でも若者世代からの注目を集めることができます。私の場合は前作とリメイク作を見比べることで、映画をより楽しんでいます。

最後に

今回は、最近のハリウッド映画はリメイクやリブートが多いのではないかという観点から書かせていただきました。

それは、実写化による集客の成功や、私たちの映画の楽しみ方が変化しているというものでした。個人的にはヒット作のリメイクやリブートは、間違い無く楽しめるコンテンツなので大賛成です。

しかしながら、このようなシリーズ作品が多い中でも、挑戦的で現代技術を駆使した、全く新しい映画が出てくる事にも、期待して待っていたいと思います。

“The movie is total art”
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People

市川欣歌(いちかわよしか) 1996年2月15日生まれ。小学生の時に見た『グリース』をきっかけにミュージカル映画にはまり、映画鑑賞が趣味になりました。ストーリーだけでなく、映画の中の音楽やファッションも楽しんでいます。ミーハーな観点からみなさんに素敵な映画を紹介します。

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