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CULTURE

AI時代における「共存」を問いかける。バレンタイン・ドマンジェ 個展「 CO (コ)」をCONTRASTにて開催

東京を拠点とするフランス人アーティスト、バレンタイン・ドマンジェによる個展「CO(コ)」が、5月16日(土)より代々木八幡のCONTRASTにて開催される。14年前、AIがまだ未知の可能性であった頃から「生成表現と人間」の関係に注目してきた作家が、シンギュラリティ(技術的特異点)が現実味を帯びた現代において、テクノロジーとの接続や相互作用を可視化。物質とコードが溶け合うエコシステムを通じて、私たちが「共に(CO)」ある未来のあり方を静かに問いかける。

14年前から続く、AIと創造性の探求

本展の構想は、作家が修士課程に在籍していた約14年前に遡る。人間による「制作」とAIによる「生成」の関係に関心を寄せ、人工知能が社会を根底から変える「シンギュラリティ」を予見してきた。AIが日常の一部となり、創造のプロセスが変容した今、ドマンジェ氏は作家性(作者性)のあり方そのものを再定義しようとしている。

フィジカルとデジタルの「共存(CO)」

会場では、物質的な絵画とデジタルのコード、身体的な身振りとアルゴリズムを対立するものとしてではなく、同一のエコシステム内の要素として提示する。タイトル「CO」が示すのは、Coexistence(共存)やCollaboration(協働)。人間と機械が重なり合い、相互に影響を及ぼし合うことで生まれる、新たな表現の質感に触れることができる。

奔流する情報のなかで「一時停止」する絵画

イメージが瞬時に生成され消費される現代において、ドマンジェ氏は絵画を「時間の流れを一時的に停止させる存在」と位置づける。アートを通じて時間の即時性に抗い、より長い時間軸と接続することで、自身の存在のスケールを見つめ直す。無機質化が進む社会で、詩的な想像力を取り戻すための契機となるはずだ。

個展期間・会場など

オープニングパーティー:5月15日(金) 18:00 – 21:00
サウンドパフォーマンス by チャーリー・タップ:5月15日(金) 19:30 – 20:00
会期:5月16日(土) – 5月24日(日)
火 – 金:14:00 – 19:00
土・日:12:00 – 19:00
休館日:月曜日
入場料:無料
会場:CONTRAST
住所:東京都渋谷区富ヶ谷1-49-4-1F & B1F
HP:http://contrast-tokyo.com/
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バレンタイン・ドマンジェのプロフィール

バレンタイン・ドマンジェはフランス出身のアーティスト。パリ、ロンドン、ベルリンでの活動を経て、現在は東京を拠点に約5年間制作を行なっている。

ENSAAMA(パリ)でファッションデザインを学んだ後、ロンドンのCentral Saint Martinsにてファインアートの修士号を取得。これまでの10年間で、世界各地において60以上の展覧会に参加し、美術館、オークション、アートフェアなどで作品を発表。ヨーロッパを中心にギャラリーに所属し活動してきた。

本展で発表される作品は、フィジカルとバーチャルの双方に存在する新たなペインティングシリーズである。これまでの《Digital Studies Paintings》や《USB Sculptures》《Lenticular Prints》といったシリーズを発展させ、西洋のグラフィティと、日本の伝統的なマーブリング技法である墨流し、さらに3Dソフトウェアによる実験やトランスヒューマニズムの思想を横断的に取り入れている。

その結果生まれるイメージは、キャンバスとスクリーンの両面において、鉱物のような質感を持つ鮮やかなパターンとして立ち現れ、伝統文化と都市的な現代性とを接続する表現となっている 。

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