自分の枠を広げ様々な活動を展開する「書道家 Ritta.」
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自分の枠を広げ様々な活動を展開する「書道家 Ritta.」

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静岡を拠点に活動する書道家 Ritta.さん。書道を軸に様々な分野で活動をする彼女の魅力に迫った。

—書道に興味をもったきっかけを教えてください。

書道に興味を持ったきっかけは幼少期の成功体験だったように思います。書道を始めたきっかけは気がついたらみんなと一緒に書道教室に通っていた、書道は幼少期に誰もが通うベーシックな習い事でやっといて損はない位の気持ちでいました。始めてみると頑張れば級が上がり、賞がもらえ褒められて嬉しくてどんどん頑張っちゃった、という感じです。

連絡帳に書いてくれる母の字がとても綺麗だったので字をうまく書きたい!という気持ちは人一倍強かったと思います。書道というものに関しては文具四宝の持つ美しさ、素材同士が触れたときの音や感触や香り、そして現れる表情に無限大の可能性を感じ書道を探求することへも興味を持ちました。

Ritta.「借景の桜」

—書道をきっかけに色々な活動をされていると思いますが、具体的に書道から派生した活動を教えてください。

書道作品を作っていく中で字だけではなく、有り難いことにRitta.さんこんなの書ける?あんなの書いてみない?とお仕事をいただく中で自分の枠を広げていってもらいました。

例えば書道から派生し文字は一つも入っていない墨絵のデザインも作るようになりました。書や墨、和の心をもっと身近に感じ取り入れていただけるようアパレル展開なども。書道と言っても一概に字を書くだけでなく書いたものを木に刻す刻字や、石に刻す篆刻というのも書道のジャンルでありそちらの作品を作る活動もしています。

Ritta. オリジナルアパレル

また、子供を対象とした書道教室を行う中で自身が疑問に思っていた部分を形にした美文字習得のためのオリジナルドリルを考案。YouTubeにて無料配布を始めました。

書道活動で伝えたいことの中に「自己と向き合う時間」「自分で自分を幸せにしてあげる」「精神の向上」があります。

それは書に限らず見いだせることでもあるので全然関係ないように思われるのですがキャンドルアーティストの資格を取得しキャンドル教室を開きみんなでそういったことに触れられるきっかけ作りをしています。

Ritta. 石印

—Ritta.さんが影響を受けた人、又は尊敬するアーティストを教えてください。

たぶん私は日常において関わる大半の方の影響を受けていると思います、受けやすいので。笑 自分から関わる全ての周りの人を尊敬しています。

そして私が書道家(いちアーティスト)として影響を受けた人は武田双雲さんです。2015年にトークショーに行った際に実際に直接お話しさせていただく機会をいただき、これまでの書道家という概念を一気に覆されました。書道は好きでしたが道がつくものの多くは様々なしきたりや忖度があったりすると思います。私は本当にそういったものが苦手で…それは日本人として、文化として大事なものでもあり馴染めない自分が悪いとも思っていました。

双雲先生は日本を代表する書道家でありながら同じような想いを抱えていたことがあるのを知り驚きました。他者と比べる文化のようなものが双雲先生は他者を尊敬し共存し文化の継承であった書道を自己の表現のアートでもあるということを具体的に証明してくれている方だと思います。

書道では評価されるのは作品であっても創るのは人なんだと。人の想いがアートを創る、その想いは伝わる。そんなことをはっきり納得実感させてくれたのが双雲先生でした。

—絵や音楽、映画などを見て感情的になった出来事を教えてください。

全ての絵や音楽、映画もすぐ感情移入してしまうので見たり聞いたりなるべくしないようにしています。すぐ心持っていかれます。音楽もなるべく洋楽など。笑

 そういったものに近くで触れることを避けてきましたが友人の父、音楽家である林晶彦氏のコンサートへ行ったときのことです。演奏者の息遣いまできこえてくるようなとても贅沢な演奏会でした。

それまでのアートは完成された物質で見てきた、作られた物質から必死にカルチャーを読みとろうとしていたというか。しかしそこで初めて見えたんです。人のエネルギーから造られる色がつき想いをまとった音を。なんだか初めて音楽というカルチャーに触れることができた気がしました。人が触って変えることのできない部分に触らずとも触れてくる、それを体感して感動の涙が出たのを覚えています。

Ritta.「two faces」

—教育に関心があるとのことですが、その理由を教えてください。

私自身幼少期から書道をずっと習ってきて学校では学ばない自分だけの時間で精神統一できる時間であり、的なようなものを書道で学んできました。

世界を作るのは人、テクノロジーを作るのも人、幸せと感じる心を与えられたのは人間のみ。すべては人だと思っています。その人は人によって作られます。つまり教育が未来の世界を作る。

私自身義務教育とい枠の中がとても生きづらく学校も嫌いで常に先生に反抗したりルールを無視してきました。それでも大きな道を踏み外さずに笑顔でいれたのは家族、友達、恋人、周りの大人の存在で心は豊かだったからだと思います。

心の豊かさは学校以外の教育、例えば家庭内だけでも上げることはできます。一人でも多くの人が心豊かになれたら犯罪や交通事故も減ると思うのです。教育の中で心を育み「あたたかいもの」(暖かい言葉のキャッチボール、温かい表情など)に溢れる日本を創りたい、日本ならできる!と思うからです。

—Ritta.さんの座右の銘は?

Imagination means nothing without doing. ( By Charlie Chaplin.)

行動を伴わない想像力は、何の意味も持たない。

チャップリンの言葉です。

私はそれまで頭の中にあるアイディアを形にできずにいました。想像しているものを具体的に形に表し他者に共有することはもちろん難しく見えているのに表せないフラストレーションが溜まっていきました。頭の中にあれば永遠に感じられるものが形になった瞬間終わりが見えてしまうような、現実に絶望してしまうのではないか。世にだすにも失敗もしちゃいけない、人に伝えるなんて言葉やコニュニケーションが苦手な私には無理なんじゃないか、そんな恐怖心が想いを形にしない言い訳に変わっていました。そんな時ある人にこの言葉を教わり言われたんです。

「頭の中にあるアイディアは無価値だ、想像することは誰にでもできる。ブサイクでもいいから形にしてみ。」

と。ブサイクでもいいからという言葉に心が少し楽になり、ずっと形にできずにいたものを恐れていた気持ちを確かめるように行動に変え昨年の夏ぬりえもじドリルを作り上げリリースすることができました。考えすぎてフリーズすることが多々あるのでその度にこの言葉を言い聞かせます。

—Ritta.さんが幸せを感じる時はどんな時?

今日ある生命、家族や周りの人の健康交通安全、屋根のある快適な家、美味しい食材、温かい食事がいただけるこの恵まれた環境と大好きな人達と会話をし、笑い合えたことに毎晩感謝をしています。一日の最後にほっと緩み顔になれること、一緒にいる人もそうなってもらえることが幸せを感じるときなんだと思います。皆さんの幸せってなんですか?!

—今後挑戦してみたいことは?

それでいうと前回の個展は自分の作品を飾りましたが、今後は5年の間に子供たち主体の個展を行い子供たちが学校の課外授業ができるようなきっかけづくりと今配信しているぬりえもじドリルを様々な言語への応用を挑戦していきたいと思います。子どもたちの課外授業は家に帰ってきた子どもたちが家族に体験談を話すと大人も元気がもらえることってありませんか。

体験したことを他者に話すこと、大人がその姿も見て元気や楽しい気持ちになれると思うので行っていきたいです。

ぬりえもじのグローバル化では培われる視空間能力や塗り絵の持つ癒やしの効果、手先の運動は全世界共通です。特別な知識や道具は必要ないので発展途上国などで教育をまともにうけられない子どもたちへも届けられるよう挑戦します。貧困の差が教育の格差になることのないように…と思うのですが自分の無力さを感じます。できることから具体的にコツコツと。

Ritta.「スキー」

—Ritta.が取り組んでいるサスティナブルは?

ロンドンから帰ってきて、小さなことでティッシュペーパーを使うのをやめました。向こうでは紙類がとても高くトイレットペーパーも節約して使っていました。それまでの自分がいかに紙資源を贅沢に使っていたことに気づかされました。書道でも失敗してもすぐに捨てず書くところがなくなるまで使い果たします。

また実家で農業のしているのでお野菜に恵まれています。しかし時々消費しきれなかったりすることも。祖父母や両親がお野菜を天日干しにする知恵を学んでいます。また野菜のきれくずは土に還し肥料にする。そういった無限ではない食の恵みをエコに大切にしていくことにもサスティナブルでありもっと取り組んでいきたいと思いました。

—Blazevyの読者へメッセージをお願いします。

Blazevy読者の皆さま初めまして、書道家のRitta.です。この度はお読みいただきありがとうございます。「背伸びして視野をひろげているうち、背が伸びてしまうこともあり得る。それが人生の面白さである。」作家である城山三郎氏の言葉ですがそんな世界にBlazevyは連れて行ってくれるような気がします。これからも無限に広がるアートなカルチャーを共に楽しんでいけたら嬉しいです。


Ritta. 書道家 1991年1月15日生まれ。

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Kazohara Tatsuya

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