同じ映画を何度も見たくなってしまう人の心理

同じ映画を何度も見たくなってしまう人の心理

ついに夏が到来しました!
夏休みはいつもより映画館が賑やかになりますよね。夏になると見たくなる面白い映画が沢山出てきます。

さて、今回はみなさんに少しでも映画の魅力が伝わるよう、私のふとした疑問をコラムにしてみました。映画ファンの中にはとにかく多くの作品に触れる人と映画館に何度も足を運んだり、繰り返し見てしまう人がいると思います。

私は何度も同じ映画を見てしまう方なのですが、様々な映画がある中で、既に展開がわかっているのに『なぜ同じ映画を見てしまうのか?』

ここではそんな心理について考えてみました。

登場人物が好き

まず、その映画の登場人物を気に入っているケースがあります。

映画には自分の理想の人物だったり、思わず映画にのめり込んでしまう程共感できる魅力的なキャラクターが沢山登場します。例えば、世界的に大ヒットした『ハリー・ポッター』シリーズでは主人公のハリーが敵を倒すため、同級生や先生達とともに切磋琢磨し成長するストーリーが描かれています。シリーズを見ていくうちに、いつの間にか登場人物を応援し、喜び、悲しみ、自分がストーリーに入り込んでいることに気がつきます。そうしていつの間にか、自分のお気に入りのキャラクターができて、応援せずにはいられなくなっていますよね。

私達は映画を何度も鑑賞することで、登場人物により近づくことができるのではないでしょうか。

自分の心境にマッチする

映画って自分自身の心を映し出す鏡のようなものだなと感じます。

落ち込んでいるとき、元気の出る映画を見たいな・・・と思う時、ロマンス映画を見て気持ちを高めてみたり、ストレス発散のためにアクション映画を楽しむ方も多いと思います。

私が仕事でうまくいっていないときによく見る作品は、アン・ハサウェイが主演の『プラダを着た悪魔』です。ジャーナリストを夢見る主人公のアンディが、誰もが憧れる雑誌編集部でアシスタントとして奮闘するサクセスストーリーです。

私はアンディに共感する点が多く、この作品を何度も見てしまいます。

自分のジャーナリストとしての夢を叶えたい
アシスタントとしてうまく仕事をこなしたい
みんなに認められたい
パートナーといい関係を築きたい
周りに縛られず自由に振る舞いたい

毎日激務をこなしながらも自身の夢を追い続けるアンディを見ていると、小さなことで悩まずに頑張ろうと勇気をもらえます。様々なジャンルがある映画だからこそ、自分の感情に合う作品があるのは素晴らしいことですよね。

見るたびに見方が変わっていく

初めて鑑賞したときと2回目に鑑賞した時、あなたは少し異なる感想をもった作品はありますか?あるいは、ストーリーがより頭に入りやすくなったりはしませんか?

初めて見た時にとても感動し、もう一度期待を込めて見てみるとさらに感動が強くなったというケースは沢山あります。なぜ同じ作品なのに感じ方が異なるのか。

それは、最初にストーリー全体で楽しみ、2回目以降は、セリフや役者さんの表情の細かさや音楽、緻密な映像技術を、じっくり楽しむことができるからではないでしょうか。

心に残るシーンが出てくると一度だけではなく何度も見たくなってしまうのです。好きな音楽は何度聴いても飽きないように、心がときめいた映画もまた、何回でも見たくなってしまうのかもしれません。

内容を簡単には理解できない

この作品って何を伝えたいんだろう?主人公は結局何がしたかったんだろう?と考察が難しい作品ってありますよね。かならずしも全てを理解する必要はないと思いますが、できるだけ作品を理解できたほうが楽しめそうです。

そのためネット上では「映画の考察サイト」が存在し、映画ファンが作品の考察を語り、意見を交換する場があります。他の方の考察を読んでいると自分では気づけなかった見解があり、より作品の面白さが引き立ちます。解釈を観客に委ねるタイプの映画もあります。あなたは、完璧なストーリーを楽しみたいですか?それとも自分なりに答えを解釈し、余韻に浸りたいですか?

実際に私も映画を見た後は、ブログやレビューサイトで小ネタや気に入ったシーンの解説を見てしまいます。すると不思議と確認せずにはいられなくなってしまうんですよね。理解度を深めることも、映画を楽しむ1つの要因ではないでしょうか。

さてこれまで、『なぜ同じ映画を見てしまうのか?』という事について考えてきましたが、やはりそれがお気に入りの作品だからということに間違いはありません。「ストーリーに魅了されたから」「主人公がかっこいいから」「共感する点がたくさんあるから」と様々な理由や見解があります。

同じ映画をあまり繰り返して見ていなかった方は、今自分が気になる映画をぜひ、見返してみてください。一回観賞しただけでは味わえなかった体験ができるかもしれません。その映画の中で、グッときたセリフやBGMを思い返し、レビューサイトを見てみたり、身近な人に共有してみてはいかがでしょうか。あるいは、製作者側のインタビュー記事を読んでみるのもおすすめです。結構、小ネタや裏設定が語られており、確認するためにまた見たくなってしまうんですよね。

観賞する人がいてこそ映画が成り立ちます。同じ作品でも、見る人によって価値観が変わっていくことが映画の面白さですね。あなたのお気に入りの作品を、今よりもっと深く理解する事で、これからもあなたの人生を輝かし、豊かにしてくれるでしょう。

“The movie is total art”
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People

市川欣歌(いちかわよしか) 1996年2月15日生まれ。小学生の時に見た『グリース』をきっかけにミュージカル映画にはまり、映画鑑賞が趣味になりました。ストーリーだけでなく、映画の中の音楽やファッションも楽しんでいます。ミーハーな観点からみなさんに素敵な映画を紹介します。

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