未来への存在

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未来への存在

アムステルダムの生活も残り約一か月となりました。今は最後のテスト期間中です。ヨーロッパの冬は予想以上に寒くAmsterdam自慢のカナルもカチカチに凍っています。湖の上をアイススケートしているぐらい。すごい勇気(笑)この時期は乾燥によって喉が痛くなりそこから風邪をひきやすくなっているので喉飴が必須!

最後のperiodになりました。私の最後の授業はworld philosophy とhistorical root and contemporary issue という宗教学と哲学の授業。私の大好きなNietzscheやRousseau を学びました。Nietzscheの善悪の彼岸やthus spoke Zarathustra のことも授業でやったので気分は上がりました。日本に戻ってからもう一度勉強しようと思っています。

Rousseauの存在論の説明として、先生が、(あなたが私を見つめるから、私は存在する。私があなたを見つめるから、あなたは存在する)といっていてとても素敵だなと感じました。カブトムシの箱という哲学の話で、外から見えない箱にカブトムシが入っていると説明して一人ひとりに順番にみせたとき、私の見たカブトムシとほかの人が見たカブトムシは同じだとどうして言えるのか?という話を思い出しました。私の世界に存在しているあなたと、ほかの人の世界に存在しているあなたは同じだと証明できず、私があなたを見ないとき、私の世界からあなたは消えて、あなたの存在は永久に説明できず存在しないことになる。この時ただ一つの真理は、今、あなたを見つめるときあなたがいると証明できるため、あなたの存在証明のために私は必要である、ということです。あなたが存在するためには私が必要ということです。このことを忘れずにいたら人との関わりにおいて自分の存在も大事だと思ってます。

もう少しで帰るということで、私の部屋に来て(さみしー、もうすでにmiss you だよ!)といってくるフラットメイトも、いっしょにアニメを見ていた友達とも別れないといけなくなる時が来ます。本当に悲しいなと思うのは、私が日本に帰っても何事もなく新しい生活をはじめて、私のことを少しづつ思い出さなくなるみんなと、日本に戻ってこれまでの生活から少しづつ前の生活に戻り、揉まれて、会いたいな、戻りたいなと思わなくなっていく自分を予感していること。この経験を全く思い出さずに懐かしいなと思うだけの状態にはなりたくないです。そのことに関して、どんなに素敵な思い出も色あせていくし擦れていくことはわかっています。その時感じたことを同じ温度で思い出したりすることはできません。そう考えると、このように記憶を少しでも保っておけるような、思い出すきっかけになるような機会をいただけた事は光栄です。いつか時間がたってもその時の感情に限りなく近いところまでこの記事によって戻ることができるから。英語が伝わらなくて部屋で泣いたことや、ドイツで野宿したこと、パーティのあと、ヒールが痛くて裸足で友達と夜中にバス停から走って帰ったことなどそういう些細なこともいつかこれを読む自分が思い出してくれるといいなと思います。日本に帰ってから、これから進路のことを考えないといけないけど、ベルギーのパティシエを見ながら、友達が(こういうのを見ていると、これからなんにでもなれるんだなって思うよね)といっていたことを思い出します。私もこれからいろいろな世界をみていつでもどこでも好きなところに行けて、何にでもなれる状態で常に生きていきたいです。

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blazevy

BLAZEVY

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