多くの価値観が教えてくれること

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多くの価値観が教えてくれること

こんにちは。永野麻尋です。アムステルダムに来て2ヶ月が過ぎました。

私は日本では外語大に通っていたのですが、こちらの学校では神学、哲学、宗教学などを勉強しています。日本では仏教、神道などを信仰している人が多いかと思いますがこちらで生活していると本当に様々な宗教を信仰している方に会うことができます。主にアムステルダムはプロテスタントの人が多く、南部のほうはカトリックが多いようです。私の周りにはイタリア人のユダヤ教の家族、ラマダーン中のイスラム教徒の学生、隣の隣の部屋に住んでいるヒンドゥー教の女の子がいます。

最近、多くの人に出会い、自分の価値観は本当に狭かったと感じてます。

ある日、私が日本から持って行っていた文庫本を読んでいると、「なにそれ!なんで縦向きに書いてあるの!」「なんでいろいろな種類の文字があるの!」とすごく食いついてきました。

私が説明して本を渡すとみんな嬉しそうにベランダに持って行き、何かのアート作品を見るように広げたり回したりいろいろな角度から本を観察してました。そんなに面白いのか!と正直思いましたが、この時から全く違う文化はみんなの興味の対象になるとわかったのです。その日から日本のことも話すようになりました。自分がアジア人であり、日本人であるということを自覚していなかったことに気づいたのです。ヨーロッパの人ははっきりものをいう、食べ物はジャンクフートが好きなど、そういった固定観念で、、、日本でもそんな人はいるしヨーロッパの人でもそうではない人もいる。

アムステルダムに来ても日本の文庫本を読みたくなったり、コメが食べたくてスーパーで探したり、車が止まってくれたらお辞儀したり、自分には日本の文化がしみ込んでいる、この事を自覚しないと自分は薄い、と感じました。

ある日、27歳ドイツ人の男性と市内の運河沿いを散歩中のことです。

“物事の外側に出ないと内側は見えないから。自分もまだまだだけど、今でも感じるけど(笑)今、思うのは、本当に生きていく中で一番大切なことは環境だと思う。君が船だったら君は君自身の意思で動いているように思っているかもしれないけど、それはほかの人が起こした波だから。君は周りの、近くの船からの影響を受けているんだよ。もちろん君も相手に対して波を与えているけどね。”と彼は笑って言っていました。

さらに「もっともっと色々なところに行き、色々な人と出会って、視野を広げるべきだよ、言っておくけど、いい経験は君の人生を悪くするし、自分でダメだと思った経験ほど君の人生を濃くする」と。

彼はアムステルダムの音楽系のアート学校に通っていて、ドイツに帰るそうです。多分もう会えないけど、もし、また次会うことがあったら私が影響を与えられるくらいの中身の詰まった人間になろう、と感じた時でした。

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blazevy

BLAZEVY

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