静岡のとある、ちょっとイケてる本屋へ
「ちょっと訳知りのおじさんみたいな店長がいて、そこで会話して、人生の指針が少し決まっちゃったり、置いてあるモノに触れて『これ、将来やりたい!』って思っちゃうような…そんな、カッコいいお店にしたいんですよね。」
そう話すのは、静岡駅から車で10分ほど、文教エリアの商店街沿いにひっそりと佇む「SO GOOD book & styles」の岡田さん。肩の力を抜いた感じで語るその言葉の端々に、確かな熱意が感じられる。
2022年、岡田さんの夢が詰まった本屋がスタート
2022年の夏、岡田さんが開いたこの店は、いわゆる「インディペンデント書店」「セレクト書店」って呼ばれる、ちょっと特別な書店だ。本や雑貨、アパレルから始まり、最近じゃインディーズのレコードやカセットテープなんかも取り扱い、ジャンルレスに店内は賑わってる。
「基本的には、僕の好みに共鳴してくれる人たちに向けてモノを紹介したいんですよね。でも、感性が違っても、これから自分の世界を広げたい若者たちとか、SNSばっかりで自分の好きなものしか見てない人にこそ、こういう世界もあるんだよ、ってもっと広げてあげられるような場所を提供していきたいなって思っています。」
店名にも込められた思い。「SO GOOD book & styles」では、単なる本屋としての枠を超えて、ライフスタイルそのものを発信している感覚。
デザインは自己表現、手を動かして作ることが原点
岡田さんが店を始めた理由、それは「自己表現をしたい」という欲求から。デザイン会社を経営しているものの、自己表現の場としては満足できず、自分の手でモノを作りたいという思いがずっと心にあったそうだ。
「僕、デザインができないんですよ。自分がデザイナーではないっていうか。手を動かして自分の好きなものを作るってことができない。それがずっとストレスだったんですよね。」
そんな悩みを乗り越えてオープンした店内は、岡田さんの「好き」がギュッと詰まった空間に。DIYを繰り返しながら作り上げた店は、どこか居心地よくて、どこか不思議な空気感を持っている。
ここでしか出会えない本とモノたち
ジャンルは思想、芸術、デザイン、都市生活、旅、食、音楽、映画、建築まで、かなり幅広くカバー。今は新書が800冊、古本が3,200冊ほど揃っているが、岡田さんいわく「もっともっと厳選して、居心地の良い空間にしたい」とのこと。無駄に詰め込むだけじゃなく、しっかり選び抜かれた本たちが並んでいる。
レコードやカセットテープ、映画のポスターにインストアライブ、読み聞かせなんかも企画していく予定で、最終的には「本屋」とは呼ばれたくない、という岡田さん。
「本を売る場所としてじゃなくて、モノやコトが溢れた、もっと自由で面白い空間を作りたいんです。」
80年代生まれの心をくすぐる、あのアイテムも
そして、店内には懐かしのファミコンも。80年代生まれにはグッとくる、そんなアイテムが点在してるのも、この店のいいところ。ノスタルジーを感じつつも、新しいものを求めて来たくなる空間がそこには広がっている。
「SO GOOD」な気分を味わいに、あなただけの新しい発見をしに、ぜひ足を運んでみてほしい。
SO GOOD book & styles
〒420-0862
静岡市葵区浅間町1-9-3 ビオレビルⅡ 1-B
https://sogoodbooks.jp/
IG:@sogood.books
✒️📸:Tatsuya Kazohara