お笑い芸人・ヒコロヒーによる初の小説『黙って喋って』が、第31回島清恋愛文学賞を受賞。芸人としては初の快挙となります。

「島清恋愛文学賞」は、その年に出版されたもっとも優れた恋愛小説に贈られる文学賞。過去には一穂ミチ『光のとこにいてね』、吉田修一『ミス・サンシャイン』、綿矢りさ『生のみ生のままで』、山本文緒『自転しながら公転する』など、錚々たる作品が選出されてきました。

ジャンルの枠を超えて注目を集めた本作は、受賞のニュースを受けて早くも緊急重版が決定。ユーモアと繊細な心情描写が交錯するヒコロヒーらしい恋愛小説は、いま改めて多くの読者の心をつかんでいます。

ヒコロヒー受賞コメント

私みたいなろくでもない人間によるろくでもない話の数々が受賞とはわけのわからぬ恐縮な思いですが、こんな光栄な出来事に見舞われることができたのは、連載のお話をくださった朝日新聞ウェブの編集長、単行本化にあたって原稿の遅延行為を繰り返すだらしない私の面倒を見てくださった朝日新聞出版のおおらかな編集のお二人、優しい言葉で単行本の帯を包んでくださったばななさんと加奈子さん、各所で「芸人が書いてるからってなめちゃいけないよ」と熱く感想を述べてくださっていた俵万智さん、そういった方々のおかげで手に取り読んでくださった全ての皆さまのおかげかと思います。

普段はでたらめなコントをしています。謝りません。