日本初開催!Sam Friedman(サム・フリードマン)の個展 『ルーム・サービス』開催
原宿のアートギャラリーThe Massにて、日本では初となるサム・フリードマンの個展『ルーム・サービス』を開催。本展では、現在制作中の「Cave Paintings」シリーズから、すべて新作のキャンバス作品を発表。また、大型の円形キャンバスを含む大作を展示し、絵画制作の循環的な性質と同様に複数のキャンバスに描かれた小さなスケールの連作も公開。
是非この機会に、作品の静謐さとサム・フリードマンが描く心象風景の具現化をご高覧ください!
◉ Sam Friedman “Room Service”
会期:2022年5月28日(土)~6月26日(日)
会場:The Mass
所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 5-11-1
開館時間:12:00-19:00
電話番号:03-3406-0188
Web site:http://themass.jp/
Instagram:@themass
滑らかで流れるようなラインの繊細さと色彩のグラデーションが特徴的なフリードマンの作品は、キャンバスの表面上で抽象的なフォルムのハーモニーを奏でている。形式的な美学を根源とした絵画アプローチを続けるフリードマンのキャンバスは、自然界に見られる有機的な要素や質感を反映した抽象的な作品となっており、自身が住んでいるニューヨーク州北部の自然の風景にもインスピレーションを受け、作品が展開するにつれて常に画面上でのアプローチを変え、彼の頭の中にあるイメージをキャンバスに描き出す試みを続けている。多くの場合、複数のキャンバス制作を同時進行し、同じようなアイデアを持つ作品の反復や一貫してのストーリーを繰り返しながら、彼が何度でも作品に対峙し考察することができるというコンセプトの上でそれらは成り立ち、ユニークな表現となって立ち現れているとも言える。
フリードマンの作品は、クリフォード・スティルやバーネット・ニューマンといったアメリカの抽象表現主義の画家の伝統を受け継いでいるが、彼の参照するポイントははるかに幅広く、具象画や風景画、日本の木版画にも目を向けているものといえる。フリードマンの作品をよく見ると、色彩のグラデーションは区切られた線から形成され、互いにシームレスに移行していることがわかる。
その線と形は、地図上の等高線や枯山水の砂紋を連想。枯山水とフリードマンのペインティングにはある種の類似性があり、どちらも周囲の自然風景の本質を捉え、絵を描くという繰り返しの行為が石庭の砂利を砂熊手を使いかき分ける行為と同等の瞑想空間を作り出している。色彩の反復と層の構築のサイクルによって、描くという行為が第二の自然の姿となり本能的なものになる。そのため、彼の技術への献身さと頭の中のイメージを再現する必要性そのものが、絵肌に宿る神聖な純粋さをより一層見る側へ響かせるものとなるのです。
◉ Sam Friedman(サム・フリードマン)
1984年ニューヨーク州オネオンタ生まれ。ニューヨーク州北部、プレザントバレー在住。ニューヨークのPratt Art Instituteでイラストレーターとタイポグラフィーを学ぶ。卒業後、様々な仕事を経て、アーティストKAWSのスタジオマネージャーに。その後、単独で活動を開始し、これまでに米国やヨーロッパ、アジアで展覧会を開催している。