山下達郎、アルバム『SOFTLY』発売記念でタワレコ渋谷にCDジャケットを集めたアーカイブパネル展示中
現在、渋谷店が展示しているのは山下達郎さんの手形と、シングルCDのジャケットを集めたアーカイブパネル、新旧「NO MUSIC, NO LIFE.」ポスター、そしてサイン入りのアーティスト写真パネルなど。終了時期は未定。
◉ 山下達郎 インタビューコメント
-アルバムCDを発売してくださって、ありがとうございます。CDはこれからも残るとお考えでしょうか?また、どうしてこのタイミングで発売になったのか知りたいです。
CDがここまで残ったのが日本だけ、もう奇跡ですね。『OPUS』発売の時には、今ごろ配信だけになっているという予測だったんですけど、2022年までCDが残っていて、アナログまで復活して不思議です。僕らの世代は、音楽活動=レコードなんですよ。ライブなどの活動も、全部レコード売るためでした。今もシングルは割と出せてますけど、アルバムっていう形できちっと作るのも大変で。でもここ2~3年はライブも出来なくなったので、アルバムを出すことにしました。
-海外でのご自身の人気についてはどう感じていますか?
狐につままれたとしか言いようがないですね。ただ日本の音楽の伝播力っていうのは、その当時はマーケットしかないので。レコードだけのインディーなカンパニーっていうのは無かった。そういう形では海外進出っていうのは無理だった。それはもうはっきりしている。それが最近グローバリゼーションとか、全然昔の経済システムとは違った形で展開してるので、そういうネットというものがあるとアフリカの僻地の方でも大学の勉強できるような時代だから。そういうようにしてメディアが変わったんですよ。
でも正直わかりませんが、自分の音楽はなるべく流行りものじゃないものに作ろうと思って、耐用年数を10~20年もつものを作りたいって昔から考えてきました。要するにトレンドを取り入れないとか。一世風靡するものって、必ずやっぱり何十年かしたときには懐メロと化すんです。だからその音楽っていうのは人間の生活の大衆化なので、そのときに彼氏とデートしてどうしてたとかいう記憶と密接にあるので。僕はその時代はまだ全然マイナーだったんで。それが日本のメディアとしての規約なんですよ。そういった意味でいろんなプラス要因みたいのはあって。ましてや外国の人は全くそういう知識なしに聴きますからね。そういう一風、審美主義的な意味での展開ができるので。なんというかご褒美みたいなものですかね、自分から言えば。
インタビュアー:渋谷店 青木太一店長(息子に「達郎」と名付るほどのマニア)
タワーレコード渋谷店 公式サイト