AIRPAQが教えてくれた、「環境や人のために寄り添える」一歩
AIRPAQってどんなブランド?
AIRPAQ(エアパック)は2017年にドイツのケルンで創立されたアップサイクルバッグブランドです。本来であれば捨てられてしまうエアバッグとシートベルトという車の廃材を再利用(アップサイクル)して製品を作っています。自動車大国ならではのアイデアとアップサイクルを活かしたユーモアなデザインが特徴的です。
アップサイクルとは?
本来であれば捨てられるはずの廃棄物に、デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることでより良いモノに生まれ変わらせることを言います。
要らなくなった洋服でポーチを作ったり、飲み終わったペットボトルの中に土を入れて鉢として活用したり、言葉は知らなくとも普段からやっている人も多いはず。
“もったいない”という文化が根づいている日本人にとても馴染みのある、環境に優しい考え方です。
AIRPAQはどのように環境に優しい?
AIRPAQの商品はすべて車の廃材から作られています。車部品の安全基準はとても厳しく、工場での品質検査では目視でわからないレベルの縫製不良や生地不良でもB級品とされてしまいます。AIRPAQはB級品となり車に装備されなかったエアバッグとシートベルトを再利用して商品を作っているため、新たな資源を使わずに新たな商品を生み出しています。
一般的に売られている多くのバッグはポリエステルやナイロンという素材(プラスチック)で出来ており、これらは石油を原料として作られています。2015年のプラスチック生産による二酸化炭素発生量は約7.2億トンとも言われており、地球温暖化等の環境問題の要因となっています。廃材をアップサイクルして商品を作ることで環境に優しいモノづくりをし、新たな資源を使わずに新たな価値を生み出しています。
ブランドストーリー
創設者の2人(Michael(左)と Adrian (右))は大学で出会い、授業の一環でスクラップヤードを訪れました。 当時から環境問題に強い関心のあった2人は実際に車の廃材に触れて「この廃棄物からなにか創り出せないか?」と模索しました。一度価値がなくなったもの、つまりゴミになるものを捨てるのではなく、別のものに生まれ変わらせることができないか? そう考えたのがブランド立ち上げのきっかけでした。「ごみを削減するだけでなく、そこから新たな価値を生み出す。 そして商品を手にとった人に喜んでもらう。」 これがAIRPAQの願いです。
どこでどうやって作られている?
ブランド創設者の叔父がルーマニアで縫製工場を経営しているため、ルーマニアで商品の生産をしています。アップサイクル商品は、材料にバラツキがあったり大量生産が出来なかったりと商品を作るのが難しいのですが、親族経営だからこその理解と協力があって高品質でクリーンなモノづくりが行えています。
また、車の廃材であるエアバッグとシートベルトから作られていると上記で記載しましたが、廃材の詳細は下記になります。
- エアバッグ:ルーマニアの車部品工場のB級品(未使用)を再利用
- シートベルト:ルーマニアの車部品工場のB級品(未使用)を再利用
- シートベルトのバックル:ドイツのスクラップヤードから実際に廃車に付いているものを回収して再利用
そのため、商品一点一点が微妙に異なっており全てが唯一無二です。特にバックパックについているシートベルトのバックルは実際に使われていたものなので、一つ一つ違った表情を持っています。
代表的な商品の紹介
ブランド本国のドイツではバックパックの黄色と黒が人気のアイテムなのですが、日本で人気なのはバックパックの黒と青になります。黒は男女問わず、青は比較的女性の方に多くご愛用いただいています。
バックパックはシートベルトのバックルを使用していてブランドを象徴する商品なのですが、個人的にはトートバッグもお気に入りです。背負っても手持ちでも使える2wayの仕様やシンプルなデザインが使いやすく、シーンを問わず活躍するアイテムです。
AIRPAQやアップサイクルブランドを通して、1人でも多くの人がほんの少しでも環境問題に寄り添えることを願っています。