シンガーソングライター MASAZAYN。彼の行動力は何を突き動かしているのか
- INTERVIEW
SNSやYouTubeをメインに音楽活動をしているシンガーソングライターMASAZAYNに話を聞きました。
ーーMASAZAYNさんが音楽を始めたきっかけは?
僕の最終的な目標は、お金に関しては何不自由なくパートナーと子供と幸せに生きていくという変わらない夢があります。
それをやるためにはある程度稼がなきゃいけなくて、でも、特にやりたいこともなかったので大学2年の終わりまでは「じゃあエリートサラリーマンになろう!」と思っていたんですけ。サラリーマンはあんまり自分に向いてない職業とも感じていて。
それに、自分はマジョリティの人々と意見が合わないことも多かったんですよ。非効率的だなって思うことでも世の中はそう捉えてなかったり。
僕はマイノリティに属することが多かったので、その中から一緒にやりたい人と好きな仕事したいと思って。時代もフリーランスの時代みたいになってきてますよね。僕もそっちに行こうと。まず自分のやりたいことをやろうと思いました。それで、一度友達と会社を立ち上げたこともあります。
ーーおお!
でも自分の信頼と信用がなかったこと、資金不足もきっかけでうまく会社が回らないというのを深く感じました。
信用とか資金を得るためにはどうすればいいのか、まずは有名人になればいいと。有名人になったら投資家が現れる、影響力を持つこともできる。そこで、自分の持っている中で何が向いてるかって並べたとき1番磨けば光りそうなのが歌だったんです。
そこから、音楽をやろうと思ったのは2019年の3月くらい。歌だけじゃ弱いからギターも買って、独学でやりながらオーディション受けたりして今に至ります。
ーー最近はどのような活動をされているのか簡単にお伺いしてもよろしいですか?
成蹊大学法律学科4年なんですけど、現在は休学中です。
音楽活動については師匠(永田佳之さん)がいるんですけど、彼がライブ配信アプリの運営をしている社長さんでその人にお世話になってます。今は自分自信もライブ配信もやりつつ、他のライバーのサポートとかもやったりしてます。
音楽の製作チームやってる2人いるんですけど、彼らと楽曲制作もしつつ、TikTokもYouTubeもInstagramもTwitterもやりながらって感じですかね。
音楽以外だと、普通にテニスコートの受付のバイトも週2でやってます。不動産仲介の営業も家族と少し。
あとはアパレル系。「24/7WEIRDO」っていうブランドを立ち上げました。
ーー「24/7WEIRDO」について教えたください。
昔からとにかく人を笑わせる、楽しませることが好きで小学生の頃にお笑い芸人になりたい時期もありました。でも、大人になっていくうちにおしゃれとか服装とか美味しいものとかに興味出たり、「映え」を気にするようになったり。
かっこいい自分をつくっていくことが楽しい遊びになってきたんですよね。
衣食住で展開している無印良品を見た時いいなって思ったんですよ。無印みたいに衣食住が揃うお店、会社を創りたいって。いきなり全部は無理だから最初に1つ尖ってやっていこうと思って、アパレルから始めました。
最終的には無印規模まで行きたいんですけど、まずはTシャツから「ヘモい」(#hemoi?)をコンセプトプロダクトを作っていこうというのはありますね。
ーー「ヘモい」(#hemoi?)ですか!?
エモいとかキモいとかそういう言葉できてるじゃないですか。僕はオシャレかつ変かつエモいジャンルを創りたくて。それで「ヘモい」(#hemoi?)。
アパレルっていっぱいあると思うんですけど、ブランドの世界観を売ることで差別化してると思うんです。じゃあ僕らのコンセプトは何にしようと思った時に、おしゃれは世の中にあふれかえっているので、ちょっと不思議な感じと変な感じを混ぜ合わせたらいいとこいきそうだなって。笑
ーーMASAZAYNさんの考えるいい意味での「変」とは……?
僕自身も変な人と言われることが多かったです。でも、世の中で有名になっている人って個性的で、ある意味変とも言わられますよね。変ってすごいことだと思ったんですよ。
僕の思う変とか変な人は、今までなかった価値観だったり、今までになかったことをしようとしたりするんです。要は今までなかったものなんてないんで、既存のものから、いかに面白いものをつくっているか。見つけられていなかった組み合わせのピースをはめることが「変」なんですよ。
ーー影響を受けたミュージシャンや音楽のジャンルはありますか?
親が音楽好きでだったので小さい頃から色々聴いていて、、まあ聴かされてたというか。特にジャズ系のジョン・コルトレーンやケニー・Gとかですね。
自分の意思で聴き始めたのは、小学校中学年くらいです。コブクロ、槇原敬之、スキマスイッチとかが好きで聴いていました。
スキマスイッチで言えばドラえもんの映画の主題歌になっていた「ボクノート」がすごい好きです。中学生ではGReeeeNなど、幅広く流行っているやつはみんな聴くみたいな感じでした。
洋楽も好きだったので、チェックしてましたね。よく聞いていたのはワン・ダイレクション、ジャスティン・ビーバー、アリアナ・グランテとかです。中学の終わりから高校に入るあたりにエド・シーランと出会い超絶好きになったんですよね。
高校の間はずっと音楽をディグってて、EDMとかも聴くようになってアヴィーチーとか。デヴィッド・ゲッタとかマーティン・ギャリックスとか。メタル系とクラシック以外はだいたい聴きました。
ーー特に好きなアーティストとして言及しているエド・シーランですが、制作や活動の面において受けた影響などはありますか?
正直音楽性で影響を受けたりとか、真似して曲作るとかは基本的にないです。
確かエドは「第一に人間として、素敵な人であることが大事」と言ってたはずなんです。上手くても売れない人もいるし、音楽ってどうやったら成功するんだと思ってたら結局それなんだと。音楽を始めてから、もっとエドのことを知ろうと思いましたね。
ーー他にもプライベートな生活が曲作りに影響することはありますか?
プライベートな生活でしかないです!曲は経験からしか生まれないと思ってます。
今までストックされたデータを無意識に選択して、応用しているだけなのでほぼ全部自分の経験に基づいたものです。というか誰でもそうだと思います。
今の時代はアダムとイブから生まれたばかりの世界ってわけじゃないんで、もう前に何世代も歴史があって簡単に学べるじゃないですか。自分で創造するというより、学んでより面白くする。味付けをしまくってるだけ。その味付けがめちゃめちゃ美味しくなるように頑張ってるって感じですね。
ーー師匠の永田佳之さんとはどこで出会われたんですか?
元々僕が2019年3月終わりくらいからライブ配信をスタートさせたんですけど、すぐ「17LIVE」の配信事務所のエージェントから「17LIVE始めないか?」と声がかかって面白そうだなーとおもい始めました。
そこで2~3週間経ったころに、シンガーソングライターのNobo.っていうギター弾いてる子なんですけど、実はお互いのことは配信内で知ってて、17LIVEで共通のリスナーさんがいて、Nobo.ときっと音楽性絶対合うからライブ行ってみてよって言われ、そしたらバカ上手くてこいつといっしょにやりたいなって!
そのNobo.の師匠が永田さん。Nobo.が MASAみたいなやつがいるって紹介してくれて「絶対合うと思うから会ったほうがいい」って。
永田さんのアトリエに遊びに行ったのが最初の出会いですね。その時に配信アプリを始めるってちょろっと聞いて。「そのアプリ始めたいです!」っていったら「始めたらいいじゃん!」って。笑
その後、「今日それだけできたの? なんか夢とかないの?」って聞かれて「社長になりたいです」って答えたら「じゃあなればいいじゃん」って言われて。笑「でもお金とか色々……」って言ったら「じゃあ稼ぎなよ!」って。
ーーその後はどうなったんですか?
そこから17LIVEでライブ配信関連の仕事をもらいました。正直、最初はまったく興味ない分野の仕事でした。でも、今後Nobo.と2人でやっていきたいっていうのがあったから、もちろんNobo.もそう言ってくれたんですけど、永田さんはもともと、Nobo.1人をプッシュしていて。
当時、永田さんからすれば僕はよくわからないやつだって感じだったのかもしれません。音楽を始めたばっかりでちょっと歌が歌えるくらいで、持ち歌もない。
でも、永田さんってすごくユニークな人だったんですよ。僕的にはいい意味で、クセが強い特徴的な人。一言で言えば天才! それと自分と似たところもあるんだろうなというのはすごくわかりましたね。
「この人は絶対でかくなる。絶対面白くなる」って直感がありました。そこから永田さんの言うことは聞いて、結果出しまくることを最優先にやろうとしました。
そこから1ヶ月は曲を作ったり、もらった仕事を150%でこなしたり動きまくりました。
ーーアーティストとして活動をしていく中で、感性を磨くためにやっていることはありますか?
感性を磨けってよく言われるけど、それって質より量をやった境地だと思うんですよ。誰でもはたどり着けない、努力と量をこなした人にだけ気づけるところなんですよ。
スタートが遅かった僕は他のシンガーソングライターよりもそれをやらなくちゃいけない。より多くの知識を身につけて、色んな視点から観ることによって新しいものが生み出せるんじゃないかって。音楽だけやるという考え方は捨てて、例えば今だったらプロモーションの仕方だったり企画とか。そういうリスナーに音楽を届けるまでの流れも含めて音楽の1つだと思っています。
テクニックとかに関して、僕は今のところ無知で、独学でやってきたのがよくなかったなって思ったんですけど、最近ちゃんと基礎から勉強してます。ただメロディをどうやって勉強するかが難しいんですよ。
今は、とにかく聴いて聴いて曲の構成とか作詞も売れている人を観察してます。メロディーストックと売れる音楽の共通点を吸い込んでると、今までの音楽からいいとこ取りをしていいメロディが見つけられる。
ーー音楽に限らず、すごい才能を持っていて、感性で創作しているように見える人ほど、膨大なインプットをしていると感じます。
「すげぇっ!」って思う人は自分より知識が多い。音楽に詳しい人ほど面白いですね。
ただ、音楽に詳しいだけだと、音楽オタクの人にはウケるけど音楽やってない人にはわからないところに行っちゃって。でもそれはよくないから、もっといろんな分野に目を向けて、大衆の感覚は何かって分かった上での自分の情報をいいバランスでやるっていうのがセンスだと思うんですよ。最終的にはそこにたどり着くなと。
だから、好きなことだけっていうより色々なことに興味を持っている人は強いなって思います。
僕は音楽だけでは1番の人には敵わないと思ったので、総合力で1番になると決めたんです。音楽だけじゃなくて全てのことを網羅してやったほうがいいと。得意な分野を生かしつつ、時には他の力も借りて総合的に。
ーーMASAZAYNさんは新型コロナウィルスをテーマに即興で楽曲を制作するなど、社会問題に関する発信もされていますよね。
あの時は不満だったんすよね。自分1人くらい感染してもいいやみたいなのが。あと、若者が心配みたいなニュースばっかりやってたんで。「出歩いてるのは若者だけじゃねーぞ」って。
不満など、自分の考えを発信している感じですね。
要は何が正解かはわからないけど、自分がこれが正解じゃないって思うことをみんなに問いかけて、どう答えが返ってくるのかを知りたい。時代とかによっても変わるし、正解が何かはわからないけど、みんなが今何を正解と思っているのか知りたい。
自分の正解は受け入れられてほしいけど、それを押し付けるのは違うと思うのでとりあえず俺の考え方が広まってくれたら面白いことができそうだし。「僕の味方になってくれる人いませんかー!」って求人広告を出したいって感じです(笑)それを面白がってくれた人は仲間になってくれるじゃないですか。
ーー現在、そしてこれからの活動を通して伝えていきたいことはありますか?
シンプルに伝えたいことは、「口に出すだけではなくて、行動することが大切」ってことです。
僕は2023年に武道館、2024年にエド・シーランとコラボ、2025年にグラミー賞を取るのを目標に活動しています。そして、世界を本気で変えようと思ってやっています。
みんなが力を貸したくなるような人間に僕も成長するから、いつでも力を貸す準備をしててください!
—ありがとうございました。
photo by Hiro
MASAZAYN