寝ても覚めてもコラージュアートに恋をして
- INTERVIEW
【PROFILE】マツムラ アキラ。1990年11月18日生まれ。埼玉県在住。デザイナー、漫画家を経て、2019年よりデジタルコラージュアートの制作を主軸とした活動を開始。自分の性格を一言で言うと負けず嫌い。
–デジタルコラージュアートに興味を持ったきっかけは?
幼少期から絵を描くのが好きだったのですが、自分のアイデアの温度が冷めないうちに、よりスピーディに形に残せるコラージュアートに出会った高校時代から取り憑かれるように傾倒していきました。洋服のボタンや、毛糸、ビーズ、描線、写真などを作品に盛り込める自由度の高さ、選りすぐりの素材を切って、刻んで、盛り付けて、温かいうちに発表できるのがデジタルコラージュアートの魅力ですね。
–作品を制作する際を意識していることや題材のインスピレーションはどこから?
初めて作品を見た人にも目に止まるようなビジュアル作りを心がけています。世の中に溢れている広告物などを通行人が目にする時間はおよそ「0.5~3秒間」と言われています。広告畑で培った経験をコラージュアートにも生かしていけたらと考えていて、この秒数を5秒間や10秒間に増やしていけるような絵作りが理想です。
作品のインスピレーションについては、自転車を漕いでいる時、プールで泳いでいる時、あらゆる時に転がっています。錆びついたトタン、道端に落ちている石ころや草木、廃棄物、鳥たちの群れ、そういったパーツ群を組み合わせて新しい絵作りができないか、寝ても覚めても思考し続けていますね。
–カルチャーに触れた瞬間、感情的になった出来事があったら教えてください
音楽にしろ映像作品にしろ「この人にしか作れない」という代役のきかないオリジナリティを見せつけられた時には、自分もそうならなければいけないという感情に駆られます。最近では国内外でパルクールに挑戦する方々の姿を見て心が揺さぶられました。その瞬間、その閃き方、その身体の使い方でなくては壁を乗り越えられない美しさや偶然性に惹かれますね。
–マツムラさんが影響を受けた人物または作品は?
彫刻家でありデザイナーの成田亨先生の作品と思考には影響を受けています。成田先生の作り出す美しさと不穏さの混在する造形作品のなかには素材と素材を組み合わせて全く新しいものを作るコラージュと似通った部分があるのではないかと考えます。絵を一枚描くときに、エモーション(最初の感動)を大切にし、エモーションを追い続ける行為こそが芸術だと言い切る成田先生のお言葉には非常に感銘を受け、私の思考の源になっているような気がします。
–マツムラさんの座右の銘は?
「memento mori」
死を忘れず、人生が有限であることをできる限り意識しています。死ぬ間際になって「あれも作っておけばよかった」と考えるのは避けたいですね。
–マツムラさんが幸せを感じる時ってどんな瞬間ですか。
納得のいくかたちで作品が出来上がった瞬間に一番幸せを感じます。その瞬間、すでにある程度は満たされていますが、作品発表後に国内外から反応をいただけるとなお満たされます。
–デジタルコラージュ以外でアートワークをしていることや興味を抱いている事は?
漫画の執筆や、コラージュ以外のイラストレーションにも挑戦してみたいとは考えていますが片手間に挑戦するのはその作品、そのジャンルに無礼でもあるのでしばらくは他所見せず、一途にコラージュアートを追い求めます。
–今後挑戦してみたいことがありましたら教えてください!
情熱大陸に出演してみたいですね。脳内で500回以上の出演シミュレーションは完了しておりますので目下のところオファー待ちといった状態です。よろしくお願いいたします!
–Blazevyの読者へメッセージをお願いします。
これからも一定のペースで目新しいコラージュ作品を世に送り出せたらと考えております。春先からコラージュを用いたグッズなどの通販展開も予定しております。
あと、情熱大陸の出演オファーもお待ちしております。よろしくお願いいたします!
マツムラ アキラ